美術/美術館/展覧会

ラウル・デュフィの青

本日までですが、三鷹市美術ギャラリーでラウル・デュフィ展が開催されていました。

展覧会自体は、割と普通の出来でした。

展覧会場に掲載されていた彼の「青」に関するコメントが面白いです。

「青は、色調を変えても青であり続ける、唯一の色だ」

例えば、赤色は暗くすると別の色になるし、白を加えるとピンクになる、黄色は暗くすると茶色になる。
でも、青はずっと青。

のようなことです。

「別の世界に一色だけ持っていけるとしたら何色?」という質問があって、僕は「そりゃ青だよなぁ」と心の中で即答したわけですが、その理由はこれだったのだな、とわかりました。

色に名前をつけるのは人間だから、青に対して細かな名前をつけなかっただけ、という解釈は、正しいですが、浅い。 続きを読む

ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情

>19世紀末デンマークを代表する画家ヴィルヘルム・ハンマースホイの日本初となる大規模回顧展。ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、国立西洋美術館と日本経済新聞社主催の展覧会。会期は2008年9月30日から12月7日まで。この機会をお見逃しなく。

http://www.shizukanaheya.com/

ハンマースホイといえば、ポスターにもなっている謎めいた後姿。

後姿を描いた作品は、割合としては回顧展として100枚弱を見る中の、20枚くらいかな。

だから後姿ばかりというわけではないですが、もちろん最も印象深い素材の使い方ではありました。

なぜ、モデルの表情も見えない背中を描いていたのか、と疑問に思いつつ見ていたのですが、
ほとんどの作品でモデルをつとめた奥さん、イーダのうなじにフォーカスした唯一の絵

「休息 Resting」

この作品を見たとき、直感的に理解できました。

「後姿ばかり描いていたのは、奥さんのうなじが美しかったからなんだ。」

美しいから、いつまでも見惚れていたくて、
でも、
そう正直に言ってしまうのは気恥ずかしいから、モデルを頼んで、みとれていた。
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ジョン・エヴァレット・ミレイ展

Bunkamuraでのジョン・エヴァレット・ミレイ展に行ってきました。

「オフィーリア」はあくまでラファエロ前派の作品であって、ミレイの作品としては異色ですねぇ。
同じ時期のもう一つの代表作「マリアナ」は、後期にも延長線上にある作品があるんですが、「オフィーリア」は単発です。

ジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンスにとっての「カインド・オブ・ブルー」みたいなものかな。キャリア有数の傑作であり、当人の美意識も十分に発揮されてはいるけれども、作風を代表する傑作とは言いがたい。


では作風を代表する作品は?

ということになるのだけど、それは

「マリアナ」
「エステル」
「姉妹」
「夢遊病の女」

とくる、映画のワンシーンのような等身大の女性全身像と思いました。

そんなわけでオフィーリアは別枠として、以下、本展覧会のマイベスト5。 続きを読む

コロー 光と追憶の変奏曲

+会期 2008年6月14日[土]-8月31日[日]
+会場 国立西洋美術館 [上野]
 http://www.nmwa.go.jp/jp/

東京展は終了してしまいましたが、9/13-12/7まで神戸市立博物館に巡回するので、関西在住の方はぜひどうぞ。

[結論]

年代順に並べられた、優れた回顧展だった。

コローの芸術は、会場で流れていたビデオで紹介された彼自身の言葉

「美の女神は森に居る
そしてそこには、愛がある」

に凝縮されている。

一言で言えば、コローとは「森を題材として、愛を描いた画家」となろう。


[全体像]

1.
初期、すなわち家業の傍ら描いていた時期の魅力は、構図である。
他のコローよりやや劣る作家の作品群が展示されていたことで、構図の魅力が際立つ。

基本的にはよくある「三分割構図」に徹しているのだが、アングルや素材の選び方に際立った手腕を見せる。

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液晶絵画 STILL/MOTION

東京都写真美術館にて開催。

人の入りは、東京都写真美術館としては普通です。
春にやってた紫禁城写真展と同じくらい。

14アーティスト 20作品とほどよい規模ですが、動画作品が多いために、見るのにはそれなりの時間がかかります。

基本は2時間かかります。

ただしチウアンションの30分のアニメをちょっと見るだけにして、ブライアンイーノを眺めるだけにすれば、一時間でもなんとか行けるでしょう。

ジャンルとしては現代美術になります。

六本木ヒルズでやっていた「ターナー賞の歩み展」の作品郡と、アイデア的にかぶる作品が結構あるので、「ターナー賞」を観ていない方が逆に楽しめると思います。

私は見ていたので、「またぁ?」となってしまいましたが、仕方ないですね。

「またぁ?」な作品群はパスして、残りの作品についてコメント。


やなぎみわ

やなぎみわです(笑)


ジュリアン・オピー

絵が二作。液晶絵画が二作。

基本イラストで、まばたきとかで少しだけ動かす作品があるだろうなぁ。
と推測していたら、この人がやりました。いいんです、予想通りで。

最後の作品は「江口ひさし」っぽいイラストで、時計、アクセ、まぶただけ動く。


千住博

これは傑作。 続きを読む
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